2022年08月05日
ロシアのサハリン2とLNGについて
最近のニュースとして、ロシアのサハリン2あるいはLNGという言葉を頻繁に見聞きします。
サハリン2は、サハリン島北東部沿岸に位置する石油および天然ガスなどの資源開発プロジェクトのことです。
サハリン2プロジェクトは生産するLNGの多くを日本向けに供給しており、日本にとって地理的に近いロシア極東に位置することから、エネルギー安全保障上の意義が大きいプロジェクトなのです。
ところで、LNGの正式名称は「Liquefied Natural Gas(液化天然ガス)」です。
メタンを主成分とした天然ガスを-162℃に冷却した液体です。
超低温で無色透明、匂いもほとんど無く、油田やガス田から産出される天然ガスは液体ではなく、”ガス状”ですが、これを沸点(-161.5℃)以下に冷却して液化させています。
参考に、沸点とは、液体が沸騰する際の温度のことで、水の沸点は1気圧おいては、100度となります。
周囲を海に囲まれた日本では、産出地からパイプラインを引くことが難しいため、燃料の輸送は船が担います。
天然ガスは液化することで体積を1/600程度にまで圧縮できるため、輸送時や保管時の効率を大きく高めることが出来るわけです。
こうして液体として運ばれてきた天然ガスを常温の海水で温めることなどで気化させて、燃料として利用しています。
また、LNGでの発電は日本が最初に行ったものです。